VOICE B

Special interview FROM TOUR

VOICE 13

宮本 勝昌

「ボール開発の進化と同じところを向いていく」

—長年、看板プロとして活躍している宮本プロですが、ブリヂストンのボールを使ったきっかけは?

もう30年以上前ですけど、糸巻きサーリンボールの『REXTER TML50』(1986年)が最初です。それ以来、ずっとブリヂストンでブリヂストン愛は誰よりも強いと思っています。他社に浮気したくなったことですか? 全くないですね。ブリヂストンとうちの奥さんだけは浮気しない(笑)。それくらい気に入って、使っていますね。学生のときは、ジャンボさんが全盛で、とても憧れがありました。プロになってからは、道具はすべてブリヂストンで、ウェアもパラディーゾ。頭の先から爪先までブリヂストンでやらせてもらっています。それがカッコいいと思っているんです。今は、契約フリーみたいな選手が増えていますけど、僕としては、総合契約がステータスというか、一流の証みたいに感じています。

—令和最初の試合、中日クラウンズで優勝しました。初日はより軟らかい『TOUR B XS』を使われていました。

会場の名古屋ゴルフ倶楽部和合コースは、グリーンが硬くて難しい。止めるのにもう少しスピンが欲しかったので、より軟らかいボールを試してみました。それまでは、練習ラウンドで使っていて、フィーリングが良かったんですが、実際に試合で試してみないとわからないこともあるので。2日目からは、いつも使っている『TOUR B X』を使いました。それにしても、「B」マークになって、本当にカッコよくなりましたね。タイガー・ウッズなんか、いつもカメラの方向にピタッと「B」マークが止まってます。やはり、持ってる人は違うなと。僕のクラウンズでの優勝パットは、最後にコロンとひと転がりで入ったんですけど、見事に白いところが映ってしまっていた(笑)。

—今季は、ツアープロでは珍しく『TOUR B JGR』を試合で使われました

夏場の3試合で使いました。何かのテストで打たせてもらったんですが、なんせ飛ぶんです!アマチュアの皆さんには絶対に『JGR』がおすすめですよ。明らかに飛んでいます。アイアンも1番手くらい飛んでいて、同伴プレーヤーより短い番手を持ったりするから、気持ちがいいですよね(笑)。ちょうどその時期の試合が、雨が降ってグリーンコンディションが軟らかく、いつものボールだと戻りすぎる傾向が合ったんです。それで、ダンロップ・スリクソン福島オープンで試してみたところ、予想通り良かった。距離を合わせるのが難しいんじゃないかと言われますけど、まあ、上手く合わせられたので。実際に成績も良かったですし。他のプロはやらないと思いますけど、自分の中の引き出しとして、コンディションによってボールを変えるというのが出来たので、それは良かったと思います。

—新たに発売と言われている『TOUR B X』もすでに試合でつかわれていますね

まだ詳しくは言えないけど・・・新しいボールは、ポイントが2つあって。まず初速がでる。でも手に伝わる感触は前作よりも軟らかく感じます。これは、相反する要素ですが、僕としては両方欲しい性能なんです。その矛盾するところを、上手く作ってもらえたなと感じています。ブリヂストンオープンから使ってるんですが、飛ばし屋のチャン・キム選手と回って、彼を2回オーバードライブしたんです。彼も驚いてたけど、僕の方も驚いた(笑)。もちろん、地面が転がりやすかったとか、いろいろな条件が重なった結果だと思いますけど、ANAオープンで一緒に回ったときは、常時40〜50ヤード置いていかれてましたから。ボールしか、原因が考えられないんです。変えたのはそれだけだから。計測すると、ひさしぶりにボール初速が75m/sまで出ていて。これは自分としては7〜8ヤード飛んでいる感覚です。正直、今は特に飛距離が欲しいので、この初速性能はいいですね。

—クラブやボールはどんどん進化していますが、それまでの培ってきた感覚もあるのでは?

たしかに、ここ数年はそういう葛藤がやっぱりあるんですよね。でも昔ながらの感覚を出しすぎても、良い結果は生まれない。頭の中は、なかなか変えることは出来ないけど、なるべく広げられるようにしたいと思っています。ブリヂストンの開発チームも進化を追い求めている。その方向性に出来るだけ同じところを向いて、自分もそこを目指していきたいですね。

PROFILE

宮本 勝昌 プロフィール
1972年生まれ、静岡県出身。アマ時代は“日大三羽烏”として活躍。ツアー12勝のうち、5勝が日本タイトルという公式戦男。2019年「中日クラウンズ」の勝利で、“令和最初の優勝者”に。所属はハートンホテル。使用ボールは『TOUR B X』

宮本 勝昌 使用ボール

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