VOICE B

Special interview FROM TOUR

VOICE 9

池田 勇太

「自分のイメージを表現してくれるボール」

—ブリヂストンのボールを使うようになったきっかけを教えて下さい

最初は『J’sバラタ』ですね。小学生の頃でしたが、当時はまだ糸巻きバラタボールにパーシモンヘッドの時代で、大人用クラブを切って使っていました。僕はジャンボさんに憧れて『J’s』を使い始めて、以降『ツアーステージ』になってからも、歴代のブリヂストンボールを使ってきたわけだけど、最初にゴルフを教わった祖父は『REXTER』派だった。そういう意味では、家族全員、ブリヂストンのボールでゴルフをしてきたという歴史があります。

—他社のボールを使ったことは? 使いたいと思ったことはありますか?

ボールに関していうと、ないですね。例えば、ツアー会場の練習場に他のメーカーのボールだけで、そこにブリヂストンのボールがなかったら、僕は困る(笑)。やはり、メーカーが変わると、飛び方も違えば数字も変わってくるし、音であったり、打感であったりという、イメージが違ってくる。そのボールに自分の調子を合わせていくと、調子が狂ってしまうこともあるので。

—道具に対して、ツアーでも指折りの感覚を持つ池田選手。ボールへのこだわりは?

求める理想ということで言えば、全て完璧なものがいい。でも、そんなものはないわけで、その中で自分自身が譲れないものを追求しています。例えば、ドライバーからアイアンまで、自分が思った通りの放物線を描いてくれること。高さであったり、スピン量であったり。そして、切れ方。弾道の頂点から、どちらの方角から下りてくるのか。真っ直ぐ下りてくるのか、右からなのか、左からなのか。そこまで自分がイメージした時に、パッと実際にそれを表現してくれる。そんなボールがいいよね。

—ショートゲームでのこだわりは?

アプローチに関して言えば、もちろんスピンが利くことも大事だけど、スピン性能に長けると、一方ではマイナスの部分が出てくる。スピンが強すぎると、球は上がりにくくなるから、自分がボールを上げたい時に、どうしても出球が低く出てしまうこともある。ボール選びでは、そこで自分のイメージに合うものを探すわけだよね。パッティングでは音と転がり。打った時に手に伝わってくる感触。打音は高ければ高いほど硬く感じるし、より転がるように感じる。打音が、低いと軟らかくて、転がらないように感じるけど、音がしてないだけで、実際にはすごく転がっているかもしれない。
そのあたりに関して、今は丁度いい性能を出してもらえているという信頼感がある。自分なんかは、そういう性格だから、かなり細かいところまで気にしてしまうけど。それに対して納得して使えていると、自信を持って言えるんだよね。

—ボールの性能を実感したエピソードがあれば、教えて下さい

エピソード? いっぱいありすぎて(笑)。
例えば、優勝した今年(2019年)のミズノオープン。8000ヤードを超える長い距離が特徴のコースで、3日目は最後にスコアを落としていながら「66」で回って、自分自身すごく自信になった。このコースセッティングでともに戦えたボールは凄いなと、スコアを出すための必需品だなと思ったよね。
僕も30歳を超えて、男子プロの中でも中堅になってきた。そんな中でドライビングディスタンスはかなり上位にいられている。ミズノオープンでは、飛ばし屋のチャン・キム選手と回って、彼の飛距離に対してついていけていた。これは我々にとっては大変なことだから。

—ボールの製造工場に足を運ばれた経験もあります

工場で驚いたのが、最後にボールの選別作業があるんだけど、本当に微細な傷やネームのズレを流れ作業の中で見つけていく。あれに僕は感動したんですよ。まさに職人技で、本当に頭が下がるというか。品質管理の高さに凄いものがある。最近は、白だけじゃなくて色んなカラーがあるから、より傷が見えにくくなってると思うけど、あれを瞬時に選別するのは凄い。
彼らのように最高のボールを作ってくれる人たちがいるおかげで、僕らが安心して使わせてもらうことができている。それは忘れちゃいけないことだなって思いますね。

PROFILE

池田 勇太 プロフィール
1985年生まれ、千葉県出身。アマチュア時代から数々のタイトルを獲得し、2016年には史上4人目の年間獲得賞金2億円を突破して賞金王に輝く。ツアー21勝をあげる国内屈指の実力者(2019年11月現在)。

池田 勇太 使用ボール

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