匠が斬る! 其の六 ゴルフBM編 ②
2017/08/28皆さんこんにちは、田原です。
虫の音色など少しづつ秋の気配を感じる今日この頃ですが、それでもまだ暑い日が続いておりますね。。。 皆さんしっかり練習しておりますか?
練習ってボール打つことだけではないですよ、動きを確認する事もです!
自分はどんな動きをしていて、それはどんな影響があるかをしっかり把握して・・・・・
さて、今回はゴルフバイオメカニクス編の第二弾です。 前回は主に『クラブを振る』事についてお話しましたが、今回はその続きになります。
前回の最後に『二重振り子』について少し触れていきました、
支点 1 は、肩
支点 2 は、手首
アーム 1 は、上肢(肘は曲がらないとここでは考える)
アーム 2 は、クラブ
A~Dはヘッドの動き でしたね。
この二重振り子を正しく理解出来れば「飛んで曲がらない」スイング形成が見えてきます。
その後に「踏み込む」や「体の回旋とは」について理解できると「リズム」を作ることが出来きてきます。
なぜこの動きを理解できると 「飛んで 曲がらない」のかというと、上記には「クラブを加速する方法」とそのためには支点(スイングに例えるなら「軸」)の重要さを理解でき、その支点を安定させるためには下半身(下肢の安定と使い方)が必要なことが見えてくるからです。
注意していただきたいのは「手打ち」を推奨しているのではなく、体の動きを正しく理解し、上肢・下肢・体幹・クラブに分け練習し、タイミングを見ながらこれらを合わせて行きます。
ではクラブの使い方を知るにはどんな練習があるか!?
まずは支点(身体・軸)をしっかり止めて、クラブを振る練習をしてみましょう。
両足を揃えて、極力身体の回旋を使わずに、手首・肘・肩の関節を柔らかく自由に使ってください。 無理に身体を回旋させようとすると軸(支点)がぶれます、
と言う事はそこが自身の上体の可動範囲の限界だと思います。 もし、下半身を完全に止めた状態だったら、肩(胸骨部)は30度位までしか回旋できません。
更に、下の画像のように大きく上げていく場合には上肢の屈曲外転可動範囲が広いことが必要になります。
※足りない場合は単純にストレッチしましょう(笑)
注)ただし上体の回旋量と上肢も運動量にはバランスがあります。
またこの練習では左腕が地面と平行な時にクラブが地面に対して、凡そ直角。 更ににフォロー側でも右腕が地面と平行でシャフトが地面に対し、凡そ垂直であることが重要になります。
コックを作る事がポイント。 作るタイミングは人によってそれぞれ、アドレス時のシャフトアングル、腕・足の長さ等々で変わる。
身体を回旋させない、『勝手に回ってしまう状態』で行う。 体重 ・ 重心は右に乗せず『勝手に乗ってしまう状態』に。
右に乗せる動きを強く行うと 図20 の支点が動いてしまう。 これらの動きを理解したうえで、徐々に支点を動かし力を捻出していく。
下半身リードは要らない。 使い方を誤ると、スイング軸が傾き アタックアングル、クラブ軌道が変わってしまう。
この時点ですでにアーム① 支点② ともに減速が行われている。
インパクトでも体はアドレス時と同じ状態へ戻るだけ、図20のようにアーム①の減速が行われることでアーム②が加速してインパクトを迎える
フォロースルーに移行していく。身体の中心をクラブが通過するイメージが必要。
体重移動や下半身の先行動作、ビハインド・ザ・ボールなど考えないで行います。
そもそも軸があり、クラブを正しく振ると「コマ」と同じになるので頭は動きません。
クラブを重さだけで振ってこのくらい飛びます。捕まえる動きを入れなくてもスライスはしませんし、大きく曲がるって事はクラブ・シャフトをうまく使えていないからです。
そしてこの後に身体の動きを練習して行きます。
何度も言いますが、手打ちをしてもらいたいのではなく、クラブの使い方のレクチャーです。
そもそも腕を減速させているので「手打ち」ではありません、体も回旋させようとしていないので、
う~ん・・・なんて言うのでしょうか・・・やはり「クラブ振り」っていうところでしょうか・・・
この中には支点を減速させるポイントや条件があり、使い方を間違うと大きなフックやシャンクが出ると思います。 しかし、これをご覧になられている方は、ある程度多くの練習をされている方だと思いますので、ご自身で試行錯誤をして下さい。 試行錯誤をしながら感覚を磨くことも上達には絶対に必要です。
それでは今回の斬り!です。
「身体・クラブの使い方を知ることは上達に必要!!」
です。
単純でつまらない練習ですが、定期的に続けてみると効果があります。
特に傾斜地で打てない方は、まずはこんな練習が効果的かもしれません。 平らな場所では打てるのに傾斜で打てなくなるのは、まずはスイング軸の安定が出来ない事が考えられます。
この練習には軸(支点)の安定が不可欠なので、上手く打てるようになってくると傾斜地での打ち方に大きなヒントが見えてくるはずです。
上記にもありましたが、この動きをある程度理解すると「下半身の重要性」に気づき、安定させる方法や逆に動かす方法になって行くわけです。
前回に続き、2重振り子を例にゴルフバイオメカニクスについて簡単に触れてみましたが如何でしたか?
実際のレッスンではこの動きをさせるためには片手打ちのドリル、アドレスでの肘の向きについてや、
手首の橈屈運動作るためには手首は背屈掌屈を使う、よってグリップはどのように握る?等となります(笑)
グリップの握り方となると、結局アドレスの形に戻って行くわけですが、体を正しく動かすためにはその準備(アドレス)が重要なんですね。
これからのゴルフシーズンに向けて、しっかり練習をしてみませんか?
是非試して見て下さい。
少し身体の使い方、クラブの扱い方を知るだけで大きく変わってきますよ!!!
つづく