TOUR B X/XSが歩んだ進化はアイアンショットの縦距離安定性にあり。 Evolution Process 3 Best Distance For Iron Full Shot

中間層の高剛性がもたらす
フルショット領域の
さらなる安定力

日本男女ツアーで「TOUR B X/XS」(2022)を使用する全ての選手たちは、その性能を完璧と称した。「本音を言えば性能を変えないでほしい」、そんな声もあるほどだ。開発陣としては1試合、1試合のサポートを通じ、細やかな選手とのコミュニケーションを繰り返すうえで、一つの進化の必要性に辿り着く。

「アイアンショットの安定性がより高まるならば嬉しい」。

そんな声を生真面目に吸収できるのがブリヂストンだ。やるべきことは3ピース構造におけるカバーとコアの中間層の改良だった。

NEW TOUR B X/XS  進化した3ピース構造

「弾道の安定性を担う要素はスピン量です。選手たちの要望は主にミドルアイアン以上の番手における風に左右されない弾道の強さにあり、フルショット領域において精度に貢献できる〝最適な低スピン化〟を施す必要性がありました」(木村さん)

アイアンショットはグリーン上に止めるためにスピン量が必要とされる条件がある中、あくまで余計なスピンを抑えることが目的。技術的には中間層の剛性を高めることが要求された。しかし中間層へ容易に硬素材を選ぶことはできない。ボールの変形に対して脆さとなり、耐久性に支障を与えるためだ。ブリヂストンの開発陣はジーニアスであり、ないものは作れる技術がある。従来の素材に無機充填剤を配合し、中間層の高剛性を実現させ、フルショット領域のスピン量を見事に抑制できた。

TOUR B X/XS アイアンショットにおける縦距離のさらなる安定

「既に新しいモデルをテストした選手たちからはアイアンショットが風に強くなったと、性能的に狙っていたフィードバックを得ることができました」(木村さん)

また中間層の高比重化により、ボールにおける慣性モーメントの向上にも寄与することができ、パッティングの転がりを良質にさせる効果をも生み出した。たとえ、それが技術の副産物であっても、その確かなパフォーマンスに注目できるのもブリヂストンがパフォーマンスを追求し続けるジーニアス集団であるからに他ならない。

インナーカバー材の比重比較

NEW TOUR B X/XS
ゴルフボールにおける
高慣性モーメント化の恩恵

「中間層の高剛性化により、コアとの比重が揃ったことでボールの慣性モーメントが高まりました。タッチが変わるほどではありませんが、ロングパットでもうひと転がりを期待できます。こういった細部へのこだわりも今後のボール開発における新たなテーマになってくるかもしれません」(木村さん)

TOUR B X / XS COLUMN

ジェイソン・デイ、
NEW「TOUR B X」にチェンジし、
ミックス戦で勝利

2023年12月にPGAとLPGAの男女タッグで競うグラントソーントン招待にジェイソン・デイが出場。NEW「TOUR B X」の実戦デビューとなった試合において見事優勝を挙げた。「横風に強い点がとても気に入っている。実戦で感じたのは40ヤードのアプローチで、よりおとなしい打感となってコントロール性を有利に感じたこと。素晴らしい進化を遂げていることを実感した」とコメントしている。

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