ブリヂストン「ツアーB X/XS」のニューモデル タイガーがボールに求める「ディープ感」って一体なんだ?

タイガーは言った
「不満はないけれど、あえて言うなら
もう少しディープ感があると最高」

2020年モデルに概ね満足していたタイガーが、「あえて言うなら」と要求したのが、ショートゲームでの「ディープ感」だったという。

「スピードコントロール」の
“継承と進化”がテーマ

スピン量だけでなくボール初速をコントロールすることでロングショットでは高初速・低スピン、ショートゲームでは低初速・高スピンを実現した前モデル。ニューモデルではこれを「継承」しつつ「進化」させることを目指した。

2020モデルも高評価だった トップアマの使用率はすでにNo.1!

男女合わせてメーカー別でみるとブリヂストンが45%で1位だった

※1月に府中CCで行われた東京都ゴルフ連盟の研修会で、ブリヂストンとゴルフダイジェストが共同で129名に調査。

シングル級プレーヤーが集まる東京都ゴルフ連盟の研修会で使用ボールの調査を行ったところ、メーカー別でブリヂストンが1位。ニューモデル発表前なので2020年モデルだが、「ツアーB X」「ツアーB XS」の評価の高さがうかがえる。

  • 吉田文雄さん

    吉田文雄 さん

    61歳 HC3.5
    「20年近くボールはブリヂストンです。どちらもよく飛んで止まるので迷いましたが、今年は若干風に強い『ツアーB X』を選びました。」

  • 宮武善樹さん

    宮武善樹 さん

    50歳 HC4.7
    「『ツアーB XS』は打感がソフトで本当によくスピンが利く。プロの真似をして遠心機にかけてみましたが、ブレが少ないです。」

ツアープロの満足度も高かった!

昨年の国内女子ツアーでは最多勝を挙げ、米ツアーではタイガーらが愛用。国内男子ツアーでも多くのプロが使用するなど高い評価を得ている。

タイガーは「ディープ」と言ったその答えはフェースの「乗り感」と「低い打音」だった!

フェースとボールが
くっつく時間が長い

2月11日にニューモデルが発売されたブリヂストンのプロボール「ツアーB X/XS」。このニューモデルは、タイガー・ウッズの感性をフィードバックして開発されたのだという。

前作、2020年モデルの「ツアーB X/XS」は、スピン量に加えてボール初速をコントロールすることを目指し、ロングショットは高初速・低スピン、ショートゲームでは低初速・高スピンを実現。「飛んで止まる」を高い次元で両立させたことでプロやトップアマからの評価が非常に高く、「とくに不満はない」「満足している」という声が多く聞かれるほどの完成度だった。

このように完成度の高いボールを刷新するのは難しいものだが、使用者の声を細かく拾いながら改善の方向性を探るなかで、タイガー・ウッズの「アプローチにもう少しディープ感がほしい」という声が進化の方向性を決めるヒントになったという。

タイガーの言う「ディープ感」とは何なのか。開発チームがタイガーとのコミュニケーションや製品テストを繰り返すなかで見えてきたのは、低めの打球音と、フェースとボールの接触時間中に感じられる、フェースへの「乗り感」だった。

インパクト時のフェースとボールの接触時間のうち、ボールがフェース面上を滑る時間を極力短くし、フェースがボールにくっついて回転を与える時間を長くすることで、フェースにボールが乗り、プレーヤーの感性がしっかりとボールに伝わる。カバーのウレタンに新開発の衝撃吸収材を配合することでこれを可能にし、前モデルのよい部分を継承しつつ、さらに進化することに成功したのが新しい「ツアーB X/XS」なのだ。

インパクトでボールが
フェースを滑らない!

新たに開発された「リアクティブiQ・ウレタンカバー」の効果で、インパクトでのフェースとボールの接触時間中、フェース面をボールが滑る時間が短く、フェースとボールがくっついてボールに回転を与える時間が長くなったことでフェースにボールがより長く「乗る」ようになった。

インパクトでボールがフェースを滑らない!

カバーの衝撃吸収率
アップの効果

カバーの衝撃吸収率アップの効果

「乗り感」と低い打球音を実現したのは、カバーのウレタンに配合する衝撃吸収材を改良したため。左のウレタン素材に比べ、右の衝撃吸収材に鉄球を落としたときは跳ね方が全然違う。

“飛び”の性能もアップ! ロングショットではさらに低スピン! 風に強い球が出る

「XS」の乗り感はすごい!

芹澤大介プロが試打 なるほど! 確かに「乗る」! これがタイガーが求めたフィーリングなのか!

芹澤大介プロ

芹澤大介 プロ

1964年生まれ。東京都出身。
日大ゴルフ部で腕を磨き、卒業後89年にプロ入り。端正なルックスと切れ味鋭いショットはシニア入りしたいまも健在。成田ヒルズCC所属

打感や弾道に若干個性は出たが、極端な性能差はない。しっかりした打感が好きでスピンを抑えたいなら「X」、フェースにくっついて押し込める打感が好きなら「XS」がおすすめ

前モデルよりも
風に強い球が出る

新しい「ツアーB X/XS」は、ショートゲーム性能が上がっただけではない。ロングショットにおいても「より風に強い弾道がほしい」というプロの声を受け、高初速・低スピン性能にさらに磨きをかけた。

具体的には既存の「ハイスピード・インナーカバー」を継承しつつ、新開発の「ハイドロLSコア」を採用したことで、内部の硬度差を拡大。中心ほど軟らかく外側ほど硬い「内軟外硬」を強調したという。

これによってロングショットの弾道がより強くなり、アゲンストでも伸びていく強弾道を得られるようになった。

試打した芹澤大介プロは、前モデルから「乗り感」も球の強さも明らかにアップしたと話す。

「『XS』はフェースにボールがくっつく感じの軟らかい打感でスピン性能が高い。本当によくフェースに乗ります。『X』はしっかりした打感でわずかに弾きが強く飛距離性能で上位。球も強い。ただし性能面の大きな差はないので、ほぼ打感の好みで選ぶのがいいと思います」

ショートゲーム 軟らかく食いつく打感 「XS」のほうが少し低く出る

ロングゲーム 「X」はより低スピンの強い球 つぶれずによく弾いて飛ぶ!

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