ボールフィッティング

ブリヂストンの考えるフィッティング理論であなたにピッタリのボールを見つけよう!

ALBA.netで紹介された当社ボールフィッティングの様子をお届けします。

コヤマカズヒロのゴルフギア、
ここが知りたい!

ツアープロと同じ環境でテスト! 施設見学も充実のブリヂストンボールフィッティング(1)

text by Kazuhiro Koyama/photo by Yasufumi Sakagami

2019年04月05日 掲載

75%のゴルファーが、10ヤードの飛距離アップを果たした!

パシフィコ横浜で開催されたジャパンゴルフフェア2019(3月22日〜24日)は、これまでで最多となる6万487人の来場者を集め、ゴルファーの熱気を大いに感じるイベントとなった。

最新ギアを試したいゴルファーで多くの行列が出来ていたのが、毎年恒例の試打ブースだ。なかでも、とりわけ目を引いたのがブリヂストンのボールフィッティングのコーナーだった。打席に4種類のボールが並べられ、参加者は実際に打ってみて、ボールの違いを体感していた。

クラブフィッティングの経験があるギアに関心の高いゴルファーでも、ボールのフィッティングとなると、馴染みのない人が多いのではないだろうか。事実、アマチュアのボール選びは、「プロが使っている」、「好きなブランド」、「人からもらった」、「値段が安かった」といった理由が多く、機能を重視したり、自分に合っているボールを選んでいる人は少ないという調査結果がある。

クラブとは異なり、ボールは色も見た目もなんとなく似通っていて、違いがわかりにくい点がある。「ボールは何を使っても変わらない」というゴルファーも少なからずいるだろう。しかし、より飛距離を出したい、そしてスコアアップしたいというゴルファーであれば、その認識は大いに誤っていると言わざるを得ない。

タイガーは契約発表記者会見で「一番大切なギアはボールなんだ」と力説した(写真・GettyImages)

タイガー・ウッズがブリヂストンとボール契約を果たした経緯は、そのことを物語る良いエピソードだ。それまで契約していたナイキがクラブ・ボール事業から撤退したため、新たに使用ギアを選ぶ必要に迫られたタイガーが最初にしたことは、メーカー各社のボールを取り寄せて、入念にテストすることだった。そして最終的に選ばれたのが、ブリヂストンのボールだ。

クラブを選ぶよりも前に、まずボールを決めなければならないというのが、タイガーのギア選びのプライオリティだった。誰よりもゴルフを深く知るタイガーは、ボールがいかにプレーに影響を及ぼすのかということを熟知しているのだろう。

米ブリヂストンゴルフスタッフの「ゴルフのパフォーマンスに与える影響はクラブよりボールのほうが大きい。それなのにクラブフィッティングは定着している一方で、なぜボールフィッティングは存在すらしないのか?」という疑念から始まったボールフィッティング(写真提供・ブリヂストンゴルフ)

実は、業界ではじめてボールフィッティングと銘打って、大々的にキャンペーンを開始したのはブリヂストンだ。2007年、アメリカで弾道計測器「サイエンスアイ」をコースや練習場に持ち込み、ボールの打ち比べをスタートさせた。特性の異なるボールがいくつもラインナップされ、かつ1980年代からいち早く弾道解析を行っていた同社だからこそ出来た戦略だ。なんと、これまでにのべ30万人以上がボールフィッティングを体験している。

そして、ボールフィッティングを体験した人のうち、約75%の人がおおよそ10ヤードの飛距離アップを達成したというから驚くほかはない。この反響は大きく、同社は2014年にアメリカ国内でボールシェア2位に躍進している。

毎回かなりの高倍率となるというブリヂストンゴルフの無料ボールフィッティング。知る人ぞ知るお得なサービスだ

国内でボールフィッティングがスタートしたのは2013年から。今回はジャパンゴルフフェアに出張というかたちだったが、ゴルフ場の練習場を借りるなどして各地でボールフィッティングイベントが開催されている。

中でも人気が高いのが、埼玉県秩父市にあるブリヂストンのゴルフテストセンターでのボールフィッティングだ。トッププロたちがクラブのテストに訪れる施設で、1回2時間のプログラムで行われる充実のイベントである。今回から4回に渡り、このボールフィッティングについて、レポートしていきたい。

ショットロボットの実演に、参加者から驚きの声があがった!

ブリヂストンのゴルフテストセンターが出来たのは、2005年。武甲山をいただく自然豊かな秩父は湿度が低く、ギアのテストには適した気候に思われる。普段は新製品開発やツアープロたちのフィッティングのため、関係者以外は入ることの出来ないこの施設で、ボールフィッティングは行われる。

広大でフラットなドライビングレンジは、フェアウェイが380ヤードあり、遥か彼方のボールの落ち際まで目視することが出来る。もちろん、トラックマンなどの計測器を完備し、詳細な弾道データを収集が可能だ。街の試打会やインドアフィッティングとは一線を画する、最高のテスト環境だと言えるだろう。

このテストセンターでのボールフィッティングは非常に人気で、現在、かなりの高倍率になっているという。2時間のプログラムで参加するのは6名。まず、施設内を見学してボールの知識を学んだあとは、2人1組になり、ドライバー、アイアン、そしてアプローチとパッティングでボールの打ち比べを行う。無料で開催しているということだが、お金を払ってでも参加したいというゴルファーも多いのではないだろうか。

2時間のプログラムのうち、「ボール選びでゴルフが変わる」という動画を見る。これはボールの基礎知識を説明するものだ。

このなかで、特に重要なのがボールのバックスピンに関する説明だ。たとえ同じヘッドスピードであっても、バックスピン量の違いによって、飛距離が10ヤードも差が出る例が紹介される。効率よく飛ばすために大切なのは、最適なバックスピン量が得られるボールを選ぶことだと、わかりやすく知ることが出来る。

さまざまな弾道を打ち出せる「ラウンチャー」。バックスピン0ボールの弾道に、参加者がどよめいた

そして、参加者たちはすぐにその事実を目の当たりする。それがテストセンターにあるラウンチャーを使ってのデモンストレーションだ。ラウンチャーとは、野球のピッチングマシンのような機械で、飛びの三要素である「打ち出し角」、「ボール初速」、「スピン量」を自由に変化させて、実際にその弾道を放つ事が出来る。

まずは、バックスピン量4000回転/分の弾道を打つ。高く放たれた弾道は先へ行ってフワリと伸びて落下する。見た目はナイスショットに見えるが、飛距離は202ヤード。

次に、バックスピン量2000回転/分のボールを放つ。弾道はライナーでズーンと飛んでいき、飛距離は222ヤードだった。どちらの弾道もボール初速は60m/sに設定。その他の条件も全て同じでの実験だ。つまり、スピン量の差だけで20ヤードの差が出たわけだ。これには参加者から驚きの声があがった。

さらに、ボール初速、打ち出し角は同じで、バックスピン量を0回転/分にしてテストした。これはサッカーで言うところの無回転ボールのようなものだ。人間では再現不可能な弾道だが、ラウンチャーなら事も無げに可能にしてくれる。無回転の弾道は、打ち出されてから空中でブルブルッと不規則に揺れて、はるか手前で失速した。つまり、低スピンになったことで飛距離アップするケースは多いが、スピン量が減りすぎると弾道は不安定になり、失速しやすくなる。

飛距離と安定性を両立する適正なバックスピン量の目安は、2000〜2500回転/分になるという。多すぎても少なすぎても良くないことを実際の弾道が教えてくれる。その後は、1日に800球から1000球ものボールを打つというショットロボットの実演を見てから、いよいよ実際にフィッティングの開始となる。

機械ではなく、生身のゴルファーが打ってみて、実際にどのくらいの弾道の変化があるのだろうか。次回からは参加者の計測データをもとに、ボールフィッティングの詳細について紹介してみたい。

Vol.2へ続く

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