title I am藍

宮里藍選手の魅力に迫る新コーナー!


 3年前、2メートルのウィニングパットを沈める直前、藍は指先からつま先まで、全身をうさぎのように震わせていた。ショットが乱れ、耐えて凌いで掴んだ勝利。沖縄から応援に駆けつけていた母・豊子さんの胸に飛び込んだ彼女の大きな瞳からは、止めどない涙が溢れ出たものだった。

 あれから3年。アマチュアでツアー初優勝を飾った思い出のミヤギテレビ杯で、わずか十数センチのタップインパーを決め2年越しの出場3試合連続優勝を達成すると、トレードマークの白い歯をのぞかせ爽やかな笑顔を炸裂させた。

 史上最年少優勝した03年とは比べものにならないほど堂々とした余裕の勝利、と思いきや藍本人は「今回の方が厳しかった」と振り返る。というのも「勝てたのは相手が自滅したからで、もしアメリカだったら勝てていなかった」という反省があったからに違いない。

 それでも今、もっとも勢いのある大山志保の猛追にも微塵の動揺を見せず、勝負どころの16番で5メートルのフックラインを読み切り、気合いで捩じ込んでバーディを奪った姿には、アメリカで揉まれ精神的に逞しさを増した藍の真骨頂を見る思いがした。

 現在国内ツアーの賞金ランク1位を独走する大山が、最終日のバック9でまさかの4連続ボギーを叩いたのは、「宮里藍が追ってくる」という目に見えない重圧に押しつぶされたからに違いない。

 これだけ強い藍がアメリカで勝てないのはなぜか? それはレベルの高いアメリカで、藍はまだ「私が一番」という絶対的な自信が持てていないからではないだろうか。この点は藍自身も歯痒さを感じているに違いない。今藍がやるべきこと。それは勝って、勝って、勝ちまくり、「自分が一番」と胸を張れる絶対的な自信を手に入れることだ。




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宮里藍プロフィール
1985年6月19日生。
東北高校卒。4歳からゴルフを始め、01年、02年全国高等学校ゴルフ選手権夏季大会で連覇し天才女子ゴルファーとして早くから注目を集めた。03年には、日本女子アマチュアゴルフ選手権、日本ジュニア選手権で優勝。ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンで30年ぶりにアマチュアとしてツアー優勝した。04年は史上初めて「10代1億円プレーヤー」になったほか5勝し賞金ランク2位。昨年はワールドカップ女子ゴルフで日本チームの優勝に大きく貢献し、日本女子オープンゴルフ選手権競技で史上最年少優勝を飾るなどツアー6勝を挙げた。今年から主戦場を米ツアーに移しさらなる飛躍を目指す。

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